北米デザインのドア

輸入品のドア、特に北米で主流のドアについての話です。映画で見たことがあるようなデザインで、板チョコのような感じのレイズドパネルデザインのものが広く流通しています。樹種や素材も、ヘム、ダグラスファー、マホガニー、HDFなど用途や値段によって様々です。日本でも一部で根強く人気のあるドアで、洋風な住宅には欠かせないアイテムの一つです。

メーカーが変わってもサイズが一緒

デザイン的な特徴もさることながら、「メーカーが変わってもサイズが一緒」という大きな特徴があります。例えば日本の大手メーカーさんのドアでも、10年前のドアと今のドアとでは仕様やサイズが異なります。ましてや、メーカーが違えば扉の入れ替えなどはオーダーで作らないと難しいでしょう。それが、アメリカのドアは「2468」とか「3068」といった「巾x高さ」の表記が同じだとサイズまで一緒です。厚みも室内用が35㎜、外部用が44㎜と統一されています。そういう訳で、30年前の建物でも、扉の交換が可能という合理的な商品です。仮に当時のメーカーが無くなってしまっていてもサイズが同じなので大丈夫なのです。

フィート、インチ

日本で使う上での注意点として、モジュールがフィート(’)インチ(”)であることがあげられます。1フィート(1’)=304.8㎜、1インチ(1”)=25.4㎜で、1’=12”という12進法が採用されてます。どことなく、日本の「尺」と「寸」に似ていますね。日本の尺モジュール(910㎜基準)の家にドアを採用する場合、サイズによっては微妙に入らないケースが有りますが、その辺りさえ気を付ければ問題無く使えます。また、高さが6’8”(2032㎜)がスタンダードなので最近の日本のドアに比べると少し低く感じるかもしれません。そういった場合は7’(2134㎜)や8’(2438㎜)といった大き目のサイズもあります。アメリカ人の方が大きい人が多いのに、いつの間にかドアHだけ日本と逆転ですね。そういえば日本の昔のドアHは1800㎜位でした。

ロングスパン

サイズが一緒なので、アメリカではホームセンターで普通にドアが販売されています。住宅の平均寿命も日本の倍位あるアメリカですが、住む人が変わる度に新しいドアに替えたり、塗り直して使ったり、家を使い続ける文化が有ります。もちろん湿度の関係で日本の住宅の方が長持ちさせにくいという現実は有ります。ドアのサイズが一緒なのは住宅を長い期間使うという文化の中で、重要な合理性ではないかと思います。

ファクトリーツール編集部

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