2020.12.02

ディスプレー

大学卒業後、どうしても就きたかったインテリア関係の仕事。タウンワーク的な雑誌を広げ、目に飛び込んできたのがインテリアデザイナーということば。
即座に電話をして面接。内容は店舗設計、施工、ディスプレイ、看板関係を業務とする会社だった。
まず任されたのが百貨店の営業。といっても現場も同時にこなす。大半が閉店後の作業のため、帰りはいつも日が変わっていた。
各階のイベント看板を設置したり、ウィンドウやVP装飾を行っていた。
上司に可愛がられていたこともあって掛け持ちで店舗設計、施工や美術館、博物館のディスプレイ、看板も担当していた。
そんな経験もあり、名古屋に出た際、姉の仕事がデコレーターということもあり、ウインドウやVPの装飾オブジェを作ることになった。前職よりももう少し細かな物作りになっていた。

独立したばかりの頃

あるクリスマスシーズンを向かえるディスプレイ時期、お菓子売り場のウインドウに電動で動くメリーゴーランドのオブジェの製作依頼をうけた。
大きさは90センチ程度のもので自分でギアを組み合わせ、モーターを仕込み程よく回るものだった。
納期3日前くらいに組み上がり、スイッチをオン。
ところがうんともすんともいわない。動かないのだ。慌てて解体。組み直し。でもだめ。
何が悪いのか。ギア比を変えてみてもだめ。
あっという間に納品時間に。
ダメだ、とりあえず持って出よう。
なんて言おう。すいません、動きません、では済まない。
そうだ、さっきまで動いていた程で持っていこう。設置が終わり電源を入れる。
ダメ元だが、念じて、動け!

動いたのだ。

何が原因かわからないまま、動いた喜びを隠し何気に過ごしその場を後にした。

無から創り出す楽しみ

とりあえずいろんなものを作った。
基本は設計図のないイメージマンガをもらうだけ。その分自分なりに素材を探し、納まりを考えて作り上げる。
大変だったけど楽しい時間だった。
絵を描く本人もイメージしか持たないものだけに原物をみてテンションを上げてくれた。

無から創り出す楽しみ。いろんな素材の開拓。世の中にあるもの全てに目を向ける良い機会となった。
今もなおできないものはない。 そう信じトライできるのはこんな経験をしたからなのかもしれない。

スタッフ

植松和典

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